さて、本日は9月5日に開催されたSave Japan プロジェクト「佐鳴湖にひそむ曲者をさがせ!」というイベント。浜松NPOネットワークセンターさんと今回共催させて頂き、いろいろと勉強になりました。
雨の多い今月、貴重な晴れ間となりました。まずは浜松水辺を愛する会さんと元日体高校の藤森先生が主催の魚類調査に参加させていただき、入野漁協さんの定置網にかかった実に多様な水の生物を観察しました。
佐鳴湖は海水と淡水が混じる汽水ということで、ウナギ・スズキ・フグ・ボラ・コノシロ・フナ・アユ・オタマジャクシなどが一緒くたになっているなんてなんとも不思議でした。曲者である外来種カムルチーやミシシッピアカミミガメも大物が見られました。
当日、佐鳴湖水族館を展示されていた佐鳴湖ネイチャークラブさんの「ご一緒にどうぞ!」のお誘いにありがたく便乗して、種類毎に分かり易く展示された魚類を観察した後は、曲者=外来種のことを紙芝居で学びました。
外来種というと外国から来た生物という解釈になりがちですが、国内でも異なる地域からその地域に生息していない生き物を持ち込んでしまうと外来種となります。環境に適応せず死滅することもありますが、環境に合ってさらに天敵がいないなどの理由で大繁殖してしまうケースもあります。外来種の中でもカムルチーなどのように適応しても元々の生態系に然程影響の出ないものもあります。
佐鳴湖やその周辺にひそむ曲者=生態系を崩す外来種は、ミシシッピアカミミガメ、ウシガエル、アメリカザリガニ、タイワンリス、ソライロアサガオなどです。彼らは繁殖能力が高かったり、天敵がいなかったりして他の生物を駆逐してしまっているそうです。彼らはただ生きているだけなのに邪魔者扱いされ、駆除の対象になったりしますが持ち込んだのは人間なんですね。
その後は入野恊働センターに移動し、生物を紹介して頂いた静岡大学の戸田先生による70センチ越えのスズキ解体ショー。子ども達も小さなセイゴを捌いたりしました。
子どもも大人もかなり働いてくれて、大助かり。午前中観察や学習が多かったのでこういう実践的なものは待っていましたという感じでした。
話が更に長くなりますが企画段階で、私たち前述の通り亀を食べるつもりでおりました。でもどうやら調理が難しいだろうということで流れたのです。何故亀を食べたかったかというと、そういう趣味とかではないのです。私小さい頃から動物が好きでしたが、飲食店兼自宅に住んでいたので毛の生えた生き物はNG。クサガメの子がめを何匹か捕まえて飼っていたのです。
で、娘らと一緒にまた飼おうとして一度はミシュリくんというクサガメがやってきたのですが、何者かに連れ去られてしまいました。その後出会えるのはミシシッピアカミミガメばかり。トップの写真はこの春お婆ちゃんが拾って来た生まれたばかりの子ガメです。この子たちは大きくなるので飼えないことはわかっていましたが、いろいろ調べるうちに飼うどころか生態系を圧迫しているので駆除の対象になり得るということがわかりました。
ミシシッピアカミミガメは雑食で水辺の生き物や水草、鳥の雛なども食べてしまうそうです。ある地域では睡蓮が全て食べられてしまったり、田んぼに侵入し稲を荒らしたりするそうです。また巨大になるため増えると糞尿で水質も悪くなるそうです。適応力が高く都会の汚染された河川でも生きて行けるとのことです。
亀に罪はないのに、殺されなければならなくなるかもしれない。と、考えるとならばせめて美味しく頂けないだろうかと考えたのです。でも今回個人で食べるのもちょっと難しいと思いました。では、私たちに何が出来るでしょう?
7/28に環境省はミシシッピアカミミガメの輸入を規制する方針を固めました。元々は人間がペットとして輸入・販売し、飼育者が飼いきれず水辺に放ったものが野生化し繁殖し続けています。まずはこんなに大きくなるということの周知を促し、ミドリガメ(ミシシッピアカミミガメの幼体)を安易に入手することをやめようと呼びかけて行かねばならないですね。という第一歩のイベントでした。でも、もっともっと出来る事はないのでしょうか?
Save Japan Project 公式サイト
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